What is Aboriginal art
現代アートとして世界中から人気の
オーストラリア先住民が描く "アボリジナルアート"
昨今では 日本でも見かけるようにはなってきましたが、 お土産ものなど その種類は様々です。
私たちnomin universe が実際に現地へ足を運び、現場から感じたリアルなアボリジナルアートの世界。
太古から受け継がれる 魅力あふれる彼らアボリジナルの世界をシェアします!
オーストラリア先住民族アボリジナル
オーストラリア先住民族アボリジナル ---
彼らは 現存する地球最古の文化を保持する民族といわれ、その歴史は5万年以上も遡ります。
太古より文字を持たない "無文字社会" を過ごしてきた彼らアボリジナルは
独自の模様や記号をオーカー(岩絵の具)を用いて壁画や砂の上に描き、代々子孫へと伝えてきました。
それは祖先から受け継がれる叡智 、生きる知恵であり、ビジュアルマップ でもありました。
大地を上空から見たかのような地図を表し、薬草や食べ物、地下水源の在りかなどを伝えます。
また、彼らと自然との関わり方 つまり、彼らに伝わる神話や天地創造、部族間の物語がつまっています。
一見、不思議な模様や記号に見える彼らの絵画は 彼らにとって 過酷な砂漠で生きていく上でとても重要な情報だったのです。
ドリームタイム / ドリーミング
ドリームタイム、
彼らは " ジュクルパ "と呼んでいます。
自然崇拝、宗教的概念や掟など独自の世界観を持ち、
その意味は非常に広義にわたり、今もなお研究されています。
英訳できる言葉がなかったために ドリームタイム・ドリーミングと呼ぶようになりました。
アボリジナルは 過去・現在・未来を分けることなく、同時に存在するものとして捉えており
一般的に認知されている時間の概念を超越しています。
日々時間を意識し 過ごしている現代人の私たちには少し難解かもしれませんが、
宇宙理論にも通じるところがあったりして とても興味深いものです。
自然崇拝 精霊信仰 など八百万の神とも似た世界観もあり、アニミズムのルーツを感じます。
ダンスや歌、絵を描く行為は彼らアボリジナルにとって
精霊や大地、祖先が旅をしながら天地を創造する夢見の世界 とコネクトするための神聖な儀式です。
神話の世界や天地創造の時代にアクセスすることを ドリームタイム・ドリーミングと呼んでいます。
アボリジナルアートムーヴメント
アボリジナルアートムーブメント発祥の地、オーストラリア中央砂漠
1901年、オーストラリア連邦政府が成立し 国家が誕生した背景には西洋人の入植の歴史があります。
先住民アボリジナルにとって重大な分岐点となる 厳しく悲しい時代が刻まれました。
広大な大地 オーストラリア大陸の内陸部とは−
海岸部から遠隔の地 風土がまるで異なる過酷な場所、中央砂漠。
西洋人の入植が始まり入植者が簡単には行くことができなかったことから
アボリジナルの文化が色濃く残ったといわれています。
何世代にもわたって部族間で受け継がれてきた伝統的なドリーミングは、そもそも門外不出でした。
しかし部族の長老たちの意図的な試みにより 祖先から受け継いできた信念体系や文化を守り、
次世代の先住民の子どもに引き継いでいくために 公への共有が行われるようになっていきました。
はじめて公に公開されたドリーミングは、とあるコミュニティーの学校の壁に描かれた ハニーアンツドリーミング でした。
過去・現在・未来が交差し複雑に絡みあった この オーストラリア中央砂漠から
こうして近年に繋がる アボリジナルアートムーブメント は生まれました。
幸運にも私たちがご縁をいただいたアボリジナルの皆さんは
アボリジナルアートムーブメントを牽引してきた世界的にもとても著名なアーティスト一族でした。
彼らの長い歴史の流れを伝える本質的な芸術としてのアボリジナルアートの存在は
まさに 宇宙 大地からのメッセージと云われる由縁なのです。